この記事では、2024年度の第70回青少年読書感想文全国コンクール課題図書(中学年の部)の4冊を紹介します。
各本の簡単な内容やページ数をまとめました。
読書感想文の宿題に何を読むか迷っている方や、読む本を探している方の参考になれば幸いです。
『いつかの約束1945』
[PR]山本悦子:作│平澤朋子:絵│2023年6月発行│岩崎書店
どんな本?
ある夏の日、「みく」と「ゆきな」は奇妙なおばあちゃん「すず」と出会います。
白い髪にしわしわの肌を持つおばあちゃんが、自分を「九さい」だと言います。
認知症か、それとも他の人と心が入れ替わったのかと疑う2人。
しかし「すず」との交流を通じて、戦争を生き抜いたある子供の記憶が浮かび上がります。
9つの章からなる、152ページの本です。
気になるキーワード
歴史│認知症│友情│子どもとおばあさん│入れ替わり│戦争│平和
『じゅげむの夏』
[PR]最上一平:作│マメイケダ:絵│2023年7月発行│佼成出版社
どんな本?
仲良し4人組が、難病を抱える「かっちゃん」の願いを叶えるため、4年生の夏休みに大冒険を繰り広げます。
へんくつじいさんの「熊吉つぁん」を観察してみたり、橋から川に飛び込んでみたり、かっちゃんを手押しの一輪車に乗せて遠くに出かけたり。
大人が見たらひやひやするような冒険を、4人の子供たちは助け合い、時には乱暴な言葉を投げかけ合いながら、思いっきり楽しみます。
二度とない今という時間が愛おしくなる、少年たちの勇気が光る冒険物語。
3つのエピソードからなる、128ページの本です。
気になるキーワード
冒険│友情│夏休み│病気と夢│落語│子どもの勇気│探検
『さようならプラスチック・ストロー』
[PR]ディー・ロミート:文│ズユェ・チェン:絵│千葉茂樹:訳│2023年9月発行│光村教育図書
どんな本?
身近な道具を通して、環境問題やSDGsについて考えるノンフィクションです。
ストローが発明されたのは約5,000年前。不便なことが出てくるたびに改善し、現在のプラスチックストローが生まれました。
しかし、使い捨てのプラスチックストローは自然に残っていつまでもなくならないため、環境に悪い影響があるとして、使わないようにしようという動きが広がっています。
環境への負担が少ない代わりに使い心地の良くない紙ストローに戻したほうがいいのか? プラスチックストローが必要な場面があるとしたらどんなとき?
プラスチックごみ問題や環境保護について理解を深め、行動するためのきっかけとなる一冊です。
読みやすい32ページの絵本です。
気になるキーワード
環境問題│プラスチックごみ│SDGs(持続可能な社会)│ストローの歴史│発明・工夫
『聞いて聞いて!:音と耳のはなし』
[PR]髙津修、遠藤義人:文│長崎訓子:絵│2023年3月発行│福音館書店
どんな本?
音の仕組みや耳の働きを科学的に解説する絵本です。
音のやりとりは、空気の波が耳に届くことで生じます。では、大太鼓とトライアングルの音が違う理由は? 人間の耳では聞き取れない音がある? 興味深い情報が満載です。
さらに、空気以外にも音を伝えるものがあること、音の伝わり方と光の伝わり方の違い、電話が声を伝える仕組みについても、詳しく説明しています。
音の世界を、様々な事例とイラストを通して解き明かした、44ページの絵本です。
気になるキーワード
音の仕組み│耳の働き│体の構造│科学絵本│学びの楽しさ
おわりに
小学3年生・4年生向けの、読書感想文の課題図書4冊を紹介してきました。
友情や歴史、環境問題、音の科学など、現代の小学生にとって身近なテーマが揃っています。
どの本を選んでも、新たな発見や感動が待っていることでしょう。また、書店や図書館で気になる本を見つけたら、課題図書でなくてもぜひ読んでみてください。
読書感想文が、素敵な本と出会うきっかけになりますように!